共有持分のトラブル事例とは?相続不動産でよくある問題と対処法を解説

共有持分のトラブル事例とは?相続不動産でよくある問題と対処法を解説

相続不動産 / 共有持分

共有持分のトラブル事例とは?
相続不動産でよくある問題と
対処法を解説

相続した不動産を兄弟姉妹・親族で共有している方へ

相続した不動産を共有していると、売却・管理・次の相続のタイミングで意見が合わず、トラブルになることがあります。この記事では、共有持分で起こりやすいトラブル事例を中心に、原因・確認すべきポイント・共有状態を整理する方法を分かりやすく解説します。

この記事の要点

この記事で分かること

  • 共有持分で起こりやすいトラブル事例
  • トラブルが起こる主な原因
  • 避けるために確認すべきポイント
  • 共有状態を解消・整理する代表的な対処法

目次

この記事のよくある質問

Q共有持分ではどのようなトラブルが起こりやすいですか?

A売却や活用に共有者の同意が必要になる場面、連絡が取れない場面、管理費や固定資産税の負担で揉める場面などがあります。

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Q共有持分のトラブルはなぜ起こるのですか?

A「売りたい」「使いたい」「残したい」など考えが異なり、相続を重ねて権利関係が複雑になることが主な原因です。

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Q共有持分のトラブルを避けるにはどうすればよいですか?

A持分割合、登記内容、共有者の意向、管理費用の負担、売却や活用の方針を早めに確認することが大切です。

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Q共有状態を解消する方法はありますか?

A共有者同士の話し合い、持分の売却、他の共有者への譲渡・買取、共有物分割請求などの方法があります。

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全体像

トラブルで多いのは
「売却・管理・相続」の問題

共有持分のトラブルは、不動産の売却・日常の管理・次の相続という3つの場面で起こりやすく、共有者全員の意向が関わるほど話し合いが滞りやすくなります。

共有持分とは、1つの不動産を複数人で所有する場合に、それぞれの共有者が持つ所有権の割合を指します。例えば、親から相続した実家を兄弟2人で2分の1ずつ所有するようなケースです。共有持分そのものが悪いわけではありません。ただし、方針を決める場面では共有者全員の意向が関係するため、話し合いが不足するとトラブルになりやすくなります。

共有持分で起こりやすい
トラブル事例

トラブル事例起こりやすい場面よくある悩み
売却できない共有者の意見が割れる1人が反対して話が進まない
活用できない賃貸・リフォーム・解体を
検討するとき
使い方の方針が合わない
費用負担で揉める固定資産税や修繕費が
発生するとき
一部の人だけが支払っている
共有者が増える相続を繰り返したとき誰に連絡すればよいか
分からない
連絡が取れない遠方居住・疎遠な親族がいるとき同意や書類の準備が進まない
訴訟に発展する協議がまとまらないとき共有状態を解消したい

共有持分の問題は、最初から大きな争いになるとは限りません。けれども、空き家のまま放置されたり、次の相続が発生したりすると、関係者が増えて整理しにくくなります。

共有持分トラブルが広がる流れ

  1. 1相続が発生する
  2. 2複数人で共有名義になる
  3. 3売却・管理・利用方針が決まらない
  4. 4固定資産税や修繕費の負担が発生
  5. 5次の相続で共有者がさらに増える
  6. 6話し合いが難しくなる

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トラブル事例 ①

共有者の同意が得られず
売却・活用できない

不動産全体の売却や解体などの大きな変更は、原則として共有者全員の同意が必要です。そのため1人でも反対すると、話が進まなくなる点に注意が必要です。

自分の持分だけであれば処分を検討できる場合がありますが、不動産全体を売却する場合は、他の共有者の意向が大きく関係します。民法では、共有物の保存・管理・変更に関するルールが定められており、行為の種類によって必要な同意の範囲が変わります。

共有持分でできること/
できないこと

行為の種類具体例判断の目安
保存行為雨漏り修繕、現状維持の対応単独でできる場合がある
管理行為短期的な賃貸、利用方法の決定持分価格の過半数が関係する
場合がある
変更・処分行為不動産全体の売却、
建物解体、大規模変更
全員の同意が必要になる
場面がある
!

どの行為が保存・管理・変更にあたるかは、物件の状態や契約内容によって判断が変わる場合があります。迷うときは、不動産会社だけでなく、司法書士や弁護士などの専門家にも確認しましょう。

トラブル事例 ②

共有者と連絡が取れず
話し合いが進まない

相続を重ねるほど共有者は増え、連絡や意向確認が難しくなります。さらに相続登記は2024年4月から義務化され、期限内の申請が求められます。

最初は兄弟2人の共有でも、そのうち1人が亡くなると、その人の相続人が新たな共有者になる場合があります。このように相続を重ねると、共有者が増え、全員の意向確認が難しくなります。

相続を重ねた場合の
共有者増加イメージ

  • 1回目の相続2
  • 2回目の相続4
  • 3回目の相続8

相続登記は
2024年4月1日から
義務化されました

申請期限 3年以内 取得を知った日から
過料の可能性 10万円以下 正当な理由なく
未申請の場合

相続登記が済んでいないと、現在の所有者が登記上明確にならず、売却や管理の話し合いを始めにくくなります。※出典:法務省

相続登記が済んでいるか
確認する項目

確認項目見るべきポイント
登記名義亡くなった人の名義のままではないか
持分割合共有者ごとの割合が分かるか
相続人誰が権利を引き継いでいるか
申請期限相続を知った日から3年以内か
必要書類戸籍・遺産分割協議書などを確認できるか

トラブル事例 ③

費用負担や使用方法で
不公平感が生まれる

1人だけが住んでいる、固定資産税を一部の人だけが払っているなど、費用負担や使い方の偏りは、共有者間の不公平感やトラブルにつながります。

空き家として放置している場合は、草刈り・清掃・雨漏り修繕・防犯対策などが必要になることがあります。誰か1人だけが対応していると、「なぜ自分だけが負担しているのか」という不満につながるでしょう。

費用負担・使用方法で
起こりやすい不満

状況起こりやすい不満
1人だけが住んでいる他の共有者が利用できない
固定資産税を
一部の人だけが払っている
負担が偏っている
修繕費の支払い方が決まっていない必要な工事が進まない
空き家管理を誰もしない老朽化や近隣トラブルが心配
賃貸に出すか意見が割れる活用方針が決まらない

固定資産税や修繕費の金額は、地域や建物の状態によって大きく変わります。負担割合を決める際は、感情的に話し合うのではなく、支払状況や利用状況を整理したうえで共有者同士が確認しましょう。※空き家対策の重要性は国土交通省なども示しています。

事前の確認

トラブルを避けるために
確認すべきポイント

トラブルを避ける第一歩は現状整理です。登記名義・持分割合・共有者の意向・費用負担・今後の方針を、早めに確認することが大切です。

いきなり売却や買取の話を進めるのではなく、誰がどの権利を持ち、どのように使われ、どの費用が発生しているのかを確認しましょう。下記のチェックを行うだけでも、トラブルの原因が見えやすくなります。

共有者間で確認すべき
チェックリスト

  • 登記名義現在の名義人が誰になっているか
  • 持分割合各共有者の割合が明確か
  • 共有者の人数何人で共有しているか
  • 連絡先全員と連絡が取れるか
  • 利用状況誰が住んでいるか、空き家か
  • 費用負担固定資産税や修繕費を誰が払っているか
  • 今後の意向売却・賃貸・維持の希望があるか
  • 相続登記義務化後の申請が必要か

また、不動産の現在価値を把握しておくことも大切です。物件の価値が分からないままだと、売却するか維持するかの判断がしにくくなります。査定を通じておおよその価値を確認しておくと、現実的な選択肢を整理しやすくなります。

解決の選択肢

共有持分のトラブルを
解決する主な方法

共有状態の解消法は1つではありません。話し合い・持分売却・買取・共有物分割請求などから、関係性や物件状況に応じて適した方法を選びます。

共有持分トラブルの対処法比較表

対処法注意点
共有者同士で話し合う感情的にならない工夫が必要
他の共有者に
持分を買い取ってもらう
価格の合意が必要
自分の共有持分を売却する買主や条件を慎重に確認する
共有不動産全体を売却する共有者全員の協力が必要
共有物分割請求を検討する専門家への相談が望ましい
相続土地国庫帰属制度を確認する共有地は全員の共同申請が必要

共有物分割請求

協議が整わない場合に、裁判所に分割を求める方法です。裁判手続きになるため時間や費用がかかる可能性があり、検討時は弁護士などの専門家への相談が大切です。

相続土地国庫帰属制度

相続などで取得した土地を国に引き取ってもらう制度です。共有地は共有者全員が共同で申請する必要があり、利用できる土地にも要件があるため、事前確認を行いましょう。※出典:法務省

トラブル発生から相談までの流れ

  1. 1共有持分の問題に気づく
  2. 2登記名義・持分割合を確認する
  3. 3共有者の意向と連絡先を整理する
  4. 4費用負担・利用状況を確認する
  5. 5不動産の価値を把握する
  6. 6話し合い・売却・買取・専門家相談を検討する

この記事のまとめ

放置するほど、
解決は難しくなる

共有持分は相続不動産でよく見られる所有形態ですが、売却・管理・相続の場面でトラブルになりやすい特徴があります。まずは権利関係と現状を整理することが大切です。

01

売却や活用には、共有者の同意が関係する場面があります

02

相続を重ねると共有者が増え、連絡や意向確認が難しくなります

03

費用負担や空き家管理の偏りで、不公平感が生まれることがあります

04

相続登記は2024年4月から義務化され、期限内の申請が必要です

話し合いで解決できない場合は、持分売却・全体売却・共有物分割請求・専門家相談などを検討しましょう。必要に応じて不動産会社や司法書士、弁護士などへ相談することが大切です。

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