共有名義の空き家の固定資産税は誰が納める?トラブルへの対処法も解説!

相続によって空き家を共有名義で取得するケースは珍しくありません。
しかし誰が固定資産税を支払うべきなのか、支払いを拒否する共有者がいるときにはどう対応すれば良いのかなどで悩む方もいらっしゃるでしょう。
そこで今回は、共有名義の空き家の固定資産税は誰が支払う義務を負うのか、起こり得るトラブル事例、トラブルが起こらないようにする方法を解説します。
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共有名義の空き家にかかる固定資産税は誰が納めるのか?

前提として、毎年1月1日時点における不動産の所有者には固定資産税を負担する義務が課されます。
しかし共有名義のときには誰が納めるのか、気になる方も多いのではないでしょうか。
そこでまずは、空き家の固定資産税を誰が納めるのかについて解説します。
誰が固定資産税を支払う義務を負う?
共有名義の空き家に課される固定資産税は「誰が納めるのか」に対する回答は「共有者全員」です。
民法第253条により、共有名義の不動産にかかる費用は各共有者が持分割合に応じて負担するように定められているためです。
たとえばAさんが持分の50%、Bさんが30%、Cさんが20%を所有しているケースでは、固定資産税額をこれらの比率で分割する形になります。
また地方税法第10条の2第1項では、共有者全員が連帯して納付する義務を負うことが定められています。
つまり、特定の共有者が支払いを怠ったときには、ほかの共有者が代わりに納めなければならないのです。
誰が実際に納めるのか?
共有名義の不動産にかかる固定資産税は、各共有者が個別に納めるわけではありません。
誰が固定資産税を納めるのかといえば、共有者の代表者です。
実際には共有者の代表者宛てに毎年4~6月頃に自治体から納税通知書が届くため、代表者が共有名義の空き家にかかる固定資産税を代わりに納めます。
その後、代表者が各共有者に対してそれぞれの持分割合に応じた金額を請求する流れです。
共有名義の空き家の代表者は、相続が発生したときに相続人代表者指定届を提出することによって決まります。
もし届け出をしなかったときには、自治体が特定の基準に基づいて共有者のなかから代表者を選出する点を押さえておきましょう。
共有者から代表者を選定する基準は自治体によって異なりますが、たとえば愛知県知多市では「空き家を引き続き所有する方」「物件所在地に在住している方」などの優先順に基づき決めています。
なお、自治体に届け出を提出すれば共有者の代表者を変更できますが、それには共有者全員の同意が必要です。
共有名義の空き家にかかる固定資産税の金額
共有名義の空き家にかかる固定資産税は「固定資産税額=固定資産税評価額×1.4%(標準税率)」の計算式で算出できます。
また、居住用の家屋が建っている土地には住宅用地の特例が適用され、固定資産税評価額が最大で6分の1に軽減される点を押さえておきましょう。
たとえば土地の固定資産税評価額が1,200万円、建物の固定資産税評価額が500万円のときには、合計で9万8,000円の固定資産税を納める必要があります。
この固定資産税額を、共有者がそれぞれの共有持分の割合に応じて負担する形です。
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共有名義の空き家の固定資産税に関するよくあるトラブル

共有名義の空き家にかかる固定資産税を巡り、共有者間でトラブルが起こることはよくあるものです。
ここでは、どのようなトラブルが発生しやすいのかを見ていきましょう。
トラブル事例①固定資産税を負担しない共有者が現れる
共有名義の空き家にかかる固定資産税の支払いを拒む共有者は珍しくありません。
「実際に空き家を使用していない」「そもそも支払いたくない」など、理由はさまざまです。
また共有者のひとりが音信不通となっており、連絡が付かずに固定資産税を徴収できないこともあります。
共有者のなかに固定資産税の支払いを拒否する方がいると、ほかの共有者がその分を負担せざるを得ません。
たとえば代表者が固定資産税を支払わなかったときには、ほかの共有者に納付書が送付されます。
トラブル事例②求償権の行使に関する問題
支払いを拒む共有者に代わって固定資産税を納めたときには、求償権を得られます。
求償権は立て替えたお金を請求できる権利ですが、10年以上行使しないと時効によって消滅してしまう点に注意が必要です。
また、求償権を行使して立て替えた固定資産税の支払いをほかの共有者に請求しても、返済に応じてもらえないトラブルも起こり得ます。
そのようなケースでは訴訟を起こし、財産を差し押さえたうえで回収できますが、手間や費用がかかる点に注意しましょう。
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固定資産税トラブルが起こらないようにする方法

共有名義の空き家にかかる固定資産税トラブルが起こらないようにしたいのなら、事前に対策を講じておくことが欠かせません。
ここでは、共有名義の空き家の固定資産税に関するトラブルが起こらないようにする方法について解説します。
トラブルが起こらないようにする対処法①単独名義にする
トラブルが起こらないようにするもっともシンプルな解決策は、共有名義を解消して単独名義に変更することです。
単独名義にすると固定資産税の支払い責任が明確になり、共有者間のトラブルを避けられます。
ただし単独名義に変更するには、ほかの共有者から持分を買い取らなければなりません。
持分の買取価格などを巡ってさらなるトラブルが起こりかねないため、売買をおこなうときには不動産会社を間に挟むことをおすすめします。
トラブルが起こらないようにする対処法②共有関係から抜ける
共有名義の空き家にかかる固定資産税を巡るトラブルから解放されたいのであれば、共有関係から抜けるのは選択肢のひとつです。
共有名義の空き家全体を売却するには共有者全員の同意が必要ですが、自分の共有持分だけなら自由に売却できます。
ただし共有持分を売却したいと考えても、一般的な不動産会社では取り扱ってもらえないことがほとんどです。
なぜなら、共有持分のみを購入しても不動産全体を自由に利用できるようにはならないからです。
そのような共有持分を購入したいと考える一般の方はまずいないため、不動産会社に売却を依頼しても断られかねません。
したがって共有関係から抜けるために共有持分を売却したいのなら、共有持分の取り扱い実績が豊富な不動産会社に相談することをおすすめします。
トラブルが起こらないようにする対処法③売却する
固定資産税に関するトラブルを根本的に解決する方法として、空き家を売却する選択肢があります。
空き家を売却してしまえば、以降は固定資産税を負担する必要はありません。
また、売却によって得られる収益を共有者間で分配できるメリットもあります。
ただしこの方法は、共有者間の合意が取りやすいケースに限ります。
共有名義の空き家は、共有者全員の同意がなければ売却できないためです。
もしほかの共有者も固定資産税の負担を重荷に感じており、かつ空き家を利用する気がないのなら、比較的同意を取り付けやすいでしょう。
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まとめ
共有名義の空き家に課される固定資産税は、共有者全員が負担する義務を負います。
しかし、固定資産税を負担したくないと支払いを拒否する共有者が現れてトラブルへと発展する可能性がある点には注意が必要です。
共有名義の空き家にかかる固定資産税を巡るトラブルが起こらないようにしたいのなら、共有持分を売却して共有関係から抜ける、ほかの共有者と協力して空き家を売却する対処法が有効です。
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