共有名義の土地を売却する方法とは?分筆する方法や分筆できない土地を解説

共有名義の土地は、一般的な不動産に比べて売却が難しい傾向があります。
ただし、共有名義の土地を分筆して単独名義にすれば、比較的スムーズに売却できるようになります。
とはいえ、分筆の具体的な手順がわからない方も多いでしょう。
本記事では、共有名義の土地を売却する方法に加え、共有名義の土地を分筆する具体的な手順、さらに分筆ができない土地の特徴について解説します。
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共有名義の土地を売却する方法とは?

土地を複数の名義人(共有者)で所有している場合、売却をスムーズに進める方法は、以下のとおりです。
共有者全員の同意を得る
共有名義の土地を「丸ごと」売却するには、共有者全員が売却に同意する必要があります。
民法上、共有物の処分には全員の意見がそろわなければならないと定められているためです。
もし1人でも反対する方がいると、契約自体を成立させることができません。
そのため、まずは全員で話し合い、土地を手放す理由や時期、希望売却価格などを共有しましょう。
相続で共有になったケースでは、お互いの思い入れや経済事情が異なることがあります。
そんなときは、将来的な相続トラブルを回避できる点や、不動産の管理負担が軽減されるメリットなどを丁寧に説明し、合意形成を図ることが大切です。
全員の合意が難しいときは「自分の持分のみ」を売る
もし全員の意見がどうしてもそろわない場合は、「自分の持分のみ」を第三者に売却する方法があります。
その場合、土地全体を好きに使えるわけではなく、共有者との協議が必要になる可能性が高いため、買主にとって魅力は下がりがちです。
その結果、持分売却価格は土地全体を売る場合に比べて低くなる傾向があります。
また、法律上は自分の持分を単独で売る権利がありますが、売却後は新たな共有者がくわわり、関係がさらに複雑になることも少なくありません。
そのため、持分売却を検討する場合は、相場や法的リスクを把握したうえで、不動産会社や弁護士に相談しながら慎重に進めることが望ましいでしょう。
共有者へ持分を譲渡する
売却に対する考え方が共有者同士で異なる場合でも、「共有者に自分の持分を買い取ってもらう」選択肢があります。
親族間や長年の知人同士の場合は、外部の第三者に売却するよりもスムーズに話が進むことも多いです。
買い取る側にとっては、残りの共有者と土地を使い続けるか、将来の売却を見据えて権利を一本化するかなど、自由度が増すメリットがあります。
金額の決定は時価や固定資産税評価額などを参考にするのが基本ですが、親族間であれば相続税の課税問題も考慮したうえで、公平感のある取り決めが必要です。
書面で合意内容を残しておくと、将来のトラブルを防ぎやすくなります。
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共有名義の土地を売却前に分筆する方法とは?

共有名義の土地を売却や相続でスムーズに扱うために「分筆」の手段を検討することがあります。
分筆とは、一筆の土地を複数の区画に分け、それぞれを独立した地番の土地として登記する手続きを指します。
分筆登記により、共有者同士が土地を区割りして単独所有しやすくなるメリットがありますが、同時にコストや書類の準備など、さまざまな注意点があるため、事前に流れを把握しておくことが大切です。
分筆のメリットと「区分所有権」との違い
共有名義のままでは、土地全体を共有者全員で管理する必要があるため、売却や担保設定などをおこなう際に合意形成が難しくなることがあります。
その点、分筆をして各自が単独で所有できる区画を確定しておくと、処分や利用の自由度が高まります。
一方、マンションなどでよく耳にする「区分所有権」とは、建物の特定の部分だけを所有できる権利のことです。
土地の分筆とは異なり、建物の一部分を「専有部分」として所有し、共用部分は区分所有者全員で管理する仕組みです。
区分所有権は分筆ができません。
そのため、土地のうえに建物が建っている場合は、建物が建っている土地とそれ以外の土地に分ける必要があるでしょう。
分筆にかかる主なコスト
分筆には、測量費用や登記費用など、さまざまなコストが発生します。
具体的には以下のようなものが代表的です。
●測量費用
●登記費用
●司法書士への報酬
分筆登記をするには、土地家屋調査士に依頼して境界を確定させ、分筆後の正確な面積や形状を測量する必要があります。
隣接地との境界線に不明確な点があるときは、立ち会いのうえで境界を確定させる作業が必要となり、費用と手間がかかるでしょう。
また、分筆登記を申請する際に登録免許税が課税されます。
登録免許税の額は土地の評価額などによって変動します。
分筆登記の前後で所有者に変更がない場合は、土地家屋調査士への依頼だけで済みますが、相続や生前贈与などで所有者が変わる場合は、司法書士にも手続きを依頼するのが一般的です。
その場合、司法書士に支払う報酬費も発生します。
分筆の主な手続きの流れ
分筆をおこなうには、まず共有者全員の合意が必要です。
以下は一般的な手続きの流れになります。
●共有者間の協議:どのように区割りするか、各区画の面積や形状、取得者を明確にする
●境界確認・測量:土地家屋調査士に依頼して現地調査をおこない、隣地所有者との境界確認を実施
●分筆登記の申請:測量図や必要書類が整ったら、法務局へ分筆登記申請をおこなう
●新しい地番の付与・登記完了:登記完了後、分筆後のそれぞれの土地に新しい地番が付与される
共有者全員の話し合いがまとまらないと、分筆の申請が難しくなるので注意しましょう。
争いや不明確な部分がある場合は、時間をかけて調整が必要となります。
書類不備や記載ミスなどがあると手続きが滞ることもあるため、専門家に確認してもらうと安心です。
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分筆できない共有名義の土地とは?原因と対処法

共有名義の土地を分筆してスムーズに売却や相続を進めようとしても、法律や状況によっては分筆できないケースがあります。
分筆が難しくなる代表的な原因として「筆界未定」と「最低面積」に関わる問題、そしてそれらに対する「対処法」を解説します。
筆界未定で分筆ができないケース
土地の境界(筆界)がはっきりしていない場合、分筆登記の申請ができません。
筆界未定とは、どこからどこまでが自分の土地なのか、隣地との正確な境界が不明確な状態を指します。
たとえば、以下のようなケースが考えられます。
●古くからの土地で、公図と現況が一致していない
●相続や売買を繰り返し、境界の確認が曖昧になっている
●隣接地の所有者との話し合いがおこなわれておらず、筆界が確定できない
対処法として、まずは土地家屋調査士に依頼し、隣地所有者と立ち会って境界を確定させる作業が必要です。
話し合いがまとまらない場合は、筆界特定制度や裁判手続きを利用して客観的に決着を図る方法もあります。
隣地所有者が同意してくれた場合は、書面で境界協定を交わし、法務局に必要書類を提出すると筆界を確定できます。
書面があれば将来的な争いを回避しやすくなるため、文書化しておきましょう。
最低面積を満たさず分筆ができないケース
市街化区域や条例によっては、家を建てるための最低敷地面積が定められている場合があります。
もし分筆後の土地がその最低面積を下回ってしまうと、建築許可が下りないなどの理由で分筆を認めてもらえないことがあります。
対処法としては、分筆を検討する際に、あらかじめ市区町村の担当部署に相談し、最低敷地面積やその他の条例を確認することです。
また、最低面積を満たすように区割りを見直す必要があります。
隣接地の買い増しや、他の共有者との協議で区画の形を変更するなど、柔軟な調整をおこないましょう。
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まとめ
共有名義の土地を売却するには、まずは共有者全員での合意を目指し、難しければ自分の持分のみの売却や共有者へ譲渡することを検討しましょう。
分筆は、共有名義の土地を売却しやすくしたり、相続対策として利用しやすくしたりするための有効な方法です。
しかし、「筆界未定」や「最低面積」の問題があると実際には分筆が認められないケースもあります。
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