不動産売却の確定申告はいつする?必要書類や申告の流れも解説

不動産売却の確定申告はいつする?必要書類や申告の流れも解説

不動産を売却した際には、確定申告が必要になるケースがあるため、事前に流れを把握することが大切です。
とくに、譲渡所得が発生した場合や損失を計上する場合、適切な申告をおこなうことで税負担が軽減できるかもしれません。
確定申告には必要書類があり、事前に準備することで手続きをスムーズに進めることができます。
この記事では、不動産売却時の確定申告の基本や必要書類、申告期間について解説していきます。
不動産を売却する予定がある方は、ぜひこの記事を参考になさってください。

確定申告とはなにか

確定申告とはなにか

不動産を売却して利益が生じた場合は、所得税や住民税を納めるための確定申告が必要になります。
また、損失が出ても特定の条件を満たせば税制上の特例を受けられることがあり、これらを適用するには確定申告が欠かせません。
マイホームの売却で損失が発生しても、住宅ローンが残っているなど一定の要件を満たす場合は、損益通算が認められることがあります。
これによって、結果的に所得税や住民税の負担を軽減できる可能性があるため、売却時の状況をよく確認しておきましょう。

譲渡所得

不動産を売却して得られる所得は、譲渡所得と呼ばれ、以下の式で算出します。
譲渡所得 = 譲渡価額 -(取得費 + 譲渡費用)
譲渡価額は売却価格を指し、取得費は購入時の代金や仲介手数料、登記費用などの合計額です。
譲渡費用は売却時にかかった仲介手数料や測量費、解体費用などが該当します。
これらを差し引いた結果がプラスなら譲渡所得、マイナスなら譲渡損失となります。
譲渡所得が生じた場合は課税対象となるため、確定申告で正しく計算しなければなりません。

損失

不動産を売却して譲渡損失が生じた場合、通常は他の所得との損益通算はできません。
ただし、住宅ローンが残っているマイホームを売却して損失が出たときは、特例によって損益通算や繰越控除が認められる場合があります。
主な要件は、次のとおりです。

●譲渡した年の1月1日時点で5年超所有していること
●売却時に住宅ローンの残高があること
●譲渡価額が1億円以下であること


これらを満たせば、譲渡損失の特例を適用して税負担を軽減できます。
具体的には、譲渡損失の特例を活用することで、損失の金額を他の所得から差し引いたり、翌年以降に繰り越して控除したりすることが可能です。

流れ

不動産売却後の確定申告は、主に以下の手順で進めます。
1. 必要書類の準備
売買契約書や譲渡所得の内訳書、取得費や譲渡費用を示す領収書などをそろえます。
売却時と購入時の契約書は、どちらも必要となるため、あらかじめ保管場所を確認しましょう。
2. 譲渡所得の計算
前述の計算式に基づき、譲渡価額から取得費や譲渡費用を差し引いて、譲渡所得または譲渡損失を算出します。
3. 申告書の作成
確定申告書第一表・第二表、分離課税用の第三表、譲渡所得の内訳書などを用いて申告書類を作成します。
譲渡損失の特例を適用する場合は、要件を確認しながら正確に記入しましょう。
4. 税務署への提出
作成した申告書と必要書類を、所轄の税務署に提出します。
このとき、マイナンバーの記載や本人確認書類の添付も忘れないようにしてください。
なお、確定申告の期限は、通常売却の翌年2月16日から3月15日までです。
期限を過ぎると特例が受けられなくなったり、無申告加算税や延滞税が発生するおそれがあります。
そのため、余裕をもって準備を進めることを心がけましょう。

不動産売却後に確定申告で必要な書類について

不動産売却後に確定申告で必要な書類について

不動産を売却した後に確定申告をおこなうには、必要書類をそろえることが欠かせません。
これらは税務署へ提出するとともに、申告内容の確認や証拠としても役立ちます。
書類が不足すると手続きが滞る原因になるため、早めにチェックしておきましょう。

税務署

確定申告に必要な書類は、税務署や国税庁のウェブサイトで入手できます。
確定申告書第一表・第二表、分離課税用の第三表などは、所得税や譲渡所得の申告に欠かせません。
さらに、譲渡所得の内訳書も提出が求められ、売却した不動産の詳細や取得費、譲渡費用を記載します。
これらの書類は正確に記入する必要があるため、不安なときは税務署の相談窓口などを活用しましょう。

自分で

自分で用意する書類としては、売買契約書のコピーや、取得費・譲渡費用を証明する領収書のコピーなどがあります。
取得費には、購入時の仲介手数料や登記費用、不動産取得税などが含まれ、譲渡費用には売却時の仲介手数料や測量費、解体費用などが該当します。
これらを経費として差し引くと、最終的な譲渡所得の額が下がり、課税額の軽減につながるのです。
書類を紛失した場合は、支払い先に再発行を依頼するか、銀行の振込明細など代わりになる証拠を用意してください。
不足があると正しい計算ができなくなるため、日頃から領収書や契約書を整理して保管しておくと安心です。

源泉徴収票やマイナンバー

本人確認書類として、マイナンバーカードのコピーや、マイナンバー通知カードと身分証明書の組み合わせが必要です。
申告書にはマイナンバーを記入し、給与所得者は源泉徴収票も準備します。
源泉徴収票は勤務先から毎年交付され、給与所得や源泉徴収額を確認するために使われます。
もしなくしてしまった場合は、勤務先へ再発行を依頼しましょう。

確定申告の申告期間について

確定申告の申告期間について

不動産を売却した後は、適切な確定申告をおこなうことで税務面でのトラブルを防ぐことができます。
ここでは申告期間や申告場所、納税時期について解説します。

時期

確定申告の申告期間は、原則として毎年2月16日から3月15日までと定められています。
ただし、これらの日程が土日祝日に当たる場合は、翌平日が期限です。
期限を過ぎると、無申告加算税や延滞税といったペナルティが課される可能性があるため、早めに準備しましょう。
やむを得ない事情で期限内に提出できない場合は、税務署に相談して申告や納付の期限延長を申請できる場合もあります。
もし申告書を提出した後で誤りが見つかったときは、修正申告で訂正可能です。
納める税額が増える場合は、速やかに対応しましょう。
一方で、納める税額が減る場合は、還付を受けられることもあるため正しく訂正することが大切です。

場所

提出先は、納税地を所轄する税務署です。
納税地は通常、本人の住所地となります。
申告方法は、税務署窓口への持参、郵送、または電子申告から選択できます。
電子申告(eTax)を利用すると、マイナンバーカードを使ってオンラインで申告書を提出することが可能です。
インターネット経由で送信できるため、時間や場所を選ばず手続きできるのが特徴です。
還付金の受け取りが早まる場合もあるため、忙しい方は検討してみましょう。

納税時期の違い

所得税の納付期限は、確定申告の提出期限と同じく3月15日頃です。
住民税は、前年の所得にもとづき市区町村が課税し、6月から翌年5月までに納付します。
給与から天引きされる場合と、納付書で支払う場合がありますが、自治体によって手続きが異なるため注意が必要です。
もし、災害や病気などやむを得ない事情で納税が困難な場合は、税務署や自治体に相談することで猶予や分割納付が認められることがあります。

まとめ

不動産売却時には、譲渡所得の有無に応じて確定申告が必要となる場合があります。
申告には税務署での手続きが必要で、マイナンバーや源泉徴収票などの書類を準備する必要があります。
期限内に適切な申告をおこなうため、確定申告の流れや納税のタイミングを事前に確認しておきましょう。