外国人でも不動産売却できる?手続きや税金についても解説

日本の不動産を所有しているものの、売却の手続きに不安やお悩みをお持ちではありませんか。
日本語での契約手続きや必要書類の準備、さらには居住者・非居住者で異なる税金の仕組みなど、事前に知っておきたいポイントは多岐にわたります。
本記事では、外国人による不動産売却の可否や取引の流れといった基礎知識から、必要となる書類、売却時にかかる税金や源泉徴収の注意点までを解説します。
日本国内のルールを正しく理解し、トラブルなくスムーズに大切な資産を売却したいとお考えの方は、ぜひご参考になさってくださいね。
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外国人でも不動産売却はできる?

不動産売却をスムーズに進めるためには、法的なルールや全体的な手続きの流れを理解する必要があります。
まずは、外国人の方による不動産売却の可否や、基本的な取引の仕組みについて解説していきます。
売却の際に求められる要件と流れ
売却の査定では物件の状態や周辺相場を確認しつつ、売却したい時期も踏まえて、不動産会社と方針をすり合わせます。
媒介契約を結んだ後は広告や内覧を進め、購入希望者の質問に丁寧に対応しながら、条件を整理していきます。
あわせて、売主と買主の本人確認も必要となるため、住所や氏名の確認方法を事前に共有しておくことが大切です。
買付証明書が届いたら、引渡し時期や設備の扱いなどを確認し、双方が納得できる内容に整えます。
条件がまとまれば売買契約を締結し、決済で残代金の受領と鍵の引渡し、登記申請までを同日におこなうことで名義変更までを滞りなく進められます。
法令上の制限と注意点
日本では、国籍や居住地による不動産の所有制限は原則なく、外国人の方でも日本人と同じ条件で取引できます。
所有権は当事者の合意で移転しますが、第三者に対抗するには登記が必要となるため、契約前に仕組みを確認しておきましょう。
また、登記は法務局へ申請し、実務は司法書士が担うことが多く、売主が外国人の方でも流れは大きく変わりません。
ただし、売買契約書や重要事項説明書は日本語で作成されるため、不安があれば通訳の同席や翻訳文の用意を検討しましょう。
あわせて、重要土地等調査法や、取引額が3,000万円を超える場合の外為法に基づく報告の要否も、確認しながら進めていきます。
代理人の選任と委任状の作成
海外にお住まいで来日が難しい場合は、信頼できる代理人を立てて、決済や引渡しを任せる方法があります。
代理人は親族や知人のほか、登記に詳しい司法書士や弁護士に依頼し、書類管理まで含めて任せることもできます。
代理人を立てる際は委任状を作成し、物件の表示や代金の受領権限などを、具体的に記載しておくことが大切です。
また、委任状の真正性を示すために、母国の公証人や在日大使館で署名をおこない、署名証明書を添えて提出するのが一般的です。
印鑑登録制度がない国では署名を用い、その意思を示す宣誓供述書を準備する場合もあります。
必要書類と権限が整えば、郵送やテレビ電話による本人確認を組み合わせながら、遠方からでも手続きを進められます。
ただし、もっとも壁となるのが「売却代金の受取口座」です。
日本の口座が解約等で使えず、買主に海外口座へ直接送金してもらう場合、近年の厳格なマネーロンダリング対策により銀行の審査が厳しく、着金まで数週間かかったり送金を拒否されたりするトラブルが多発しています。
決済前に金融機関と海外送金のルートを入念に打ち合わせておくことが重要です。
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外国人が不動産を売却する際に揃える必要書類

前章では、不動産売却の全体像について述べましたが、実際に手続きを進めるには多くの書類準備が必要です。
ここでは、居住状況によって異なる必要書類や、その取得方法について解説します。
本人確認書類の種類
本人確認書類は氏名と生年月日が確認できるものが基本で、在留カードやパスポートの写しを用意するのが一般的です。
日本国内に住所がある場合は住民票を取得しておくと、契約書類との住所表記をそろえやすくなります。
また、印鑑登録をしている方は印鑑証明書も準備し、決済当日の押印確認が滞らないよう整えます。
海外在住で住民票がない場合は、現地の住所証明や居住証明を早めに取り寄せ、発行元がわかる形で用意しましょう。
なお、氏名の表記はローマ字やカタカナで違いが出やすいため、パスポートと同じ表記に統一することが大切です。
国内居住者との共通書類
居住者か非居住者かに関わらず、登記関係と売買契約に関する書類は共通して必要なため、早めに確認しましょう。
登記識別情報通知は以前の権利証にあたる重要書類のため、保管場所を確認し内容を把握しておきます。
登記事項証明書は法務局で取得でき、現在の名義や地番、面積などの基本情報を整理する際に役立ちます。
また、売買契約書や重要事項説明書は決済後も必要になるため、翻訳文があれば一緒に保管し、すぐ確認できるようにしましょう。
さらに、固定資産税の納税通知書や管理規約があれば、買主へ引き継ぐ内容を説明する資料として活用できます。
非居住者の書類と公証
非居住者の方が来日せずに手続きを進める場合は、代理人への委任状を整え、決済当日の署名や提出を任せる方法が一般的です。
委任状は公証を受けることが多く、署名証明書や宣誓供述書もあわせて準備しておくと、手続きがスムーズになります。
海外発行の公文書にはアポスティーユを付けることで、日本国内でも正式書類として扱いやすくなります。
また、署名や証明書の取得先は母国の公証人や在日大使館、領事館が候補となるため、予約方法や必要日数を事前に確認しましょう。
郵送や翻訳の手配も見据えて余裕を持った日程を組み、必要書類を揃えて準備を進めていくことが大切です。
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不動産売却にかかる税金の仕組み

ここまで、不動産売却の必要書類について解説しましたが、売却後の資金計画を立てるうえでは、税金の知識もおさえておきましょう。
最後に、売却時に発生する税金の計算方法や、源泉徴収の特例について解説していきます。
譲渡所得税の計算方法
不動産売却で生じる譲渡所得は、売却価格から取得費と譲渡費用を差し引いて、課税対象額を求めます。
取得費には購入代金や諸費用が含まれ、建物は経過年数に応じた減価償却を反映して計算します。
譲渡費用には仲介手数料や測量費などがあるため、領収書を整理しておくと、確定申告の準備が進めやすくなるでしょう。
なお、税率は所有期間が5年を超えるかで区分され、居住者は長期で約20%、短期で約39%が目安となり、非居住者は住民税がかからない分だけ異なります。
さらに、居住用財産の特例が使える場合もあるため、条件に当てはまるかを事前に確認しておくことが大切です。
源泉徴収される条件
非居住者の方が不動産を売却する場合は、原則として買主が売却代金の10.21%を源泉徴収し、決済時に差し引きます。
源泉徴収は支払い時に税金を差し引き、買主が税務署へ納付する制度で、その金額は後の税額計算に反映されます。
適用の有無は売主の居住区分で判断されるため、契約前に非居住者であることを共有しておくと、決済準備が進めやすくなるでしょう。
ただし、「買主が個人で自己(または親族)の居住用として購入し、かつ『売買代金が1億円以下』である場合」は例外として源泉徴収が免除されます。
逆に言えば、1億円を超える物件の場合は買主の目的に関わらず必ず源泉徴収されるため、条件に該当するか確認することが大切です。
源泉徴収があっても確定申告で精算できるため、受取予定額を把握しつつ、必要書類を整えて進めましょう。
確定申告と税金の還付
源泉徴収された税額は確定申告で譲渡所得税と精算でき、条件によっては払いすぎた分が還付されます。
申告にあたっては売買契約書や決済書類にくわえ、取得費や譲渡費用を示す領収書などを一式そろえておきましょう。
申告期間は、原則として翌年2月中旬から3月中旬までとなるため、早めに準備を進めておくことが大切です。
あわせて、買主が納付した源泉徴収額を示す資料があると、申告書の作成や計算確認がより進めやすくなります。
なお、非居住者が日本で確定申告や還付請求をおこなうためには、必ず日本国内に住んでいる人を「納税管理人」として選任し、事前に税務署へ届け出る必要があります。
海外から直接手続きをおこなうことはできず、還付がある場合も納税管理人の口座へ振り込まれるため、口座情報を確認しつつ、不明点は税理士に相談しながら進めましょう。
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まとめ
外国人の方でも法令を守れば不動産の売却は可能で、海外在住で来日が難しい場合は、代理人を立てて契約や決済を進められます。
必要書類はパスポートや登記識別情報通知などにくわえ、非居住者は公証済みの委任状や署名証明書も準備しましょう。
売却益には譲渡所得税がかかり、非居住者は代金の10.21%が源泉徴収されますが、確定申告で精算すれば還付を受けられる場合があります。
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