不動産の売却益とは?計算方法や節税対策を解説!

不動産の売却益とは?計算方法や節税対策を解説!

不動産を売却するとき、押さえておきたい要素のひとつが「売却益」です。
家や土地を売って利益が出たときには、その金額に応じて税金がかかるため、正しい知識と対策を知っておくことが重要です。
そこで今回は不動産の売却益とは何か、どのように計算するのか、不動産売却時の節税方法には何があるのかについて解説します。

不動産売却における売却益とは何か?

不動産売却における売却益とは何か?

不動産を売却したときには、売却価格のすべてが手元に入るわけではありません。
どのくらいの金額を受け取れるのかを知るためには、売却益に関する知識を身に付けておくことが大切です。
ここでは、不動産の売却益の概要について解説します。

不動産の売却益とは?

「売却益」とは、不動産を売却したときに得られる利益を指します。
具体的には不動産の売却価格から、その物件を購入したときにかかった費用と売却するためにかかった費用を差し引いた金額です。
たとえば、2,000万円で購入した不動産を3,000万円で売却したときの売却価格は1,000万円です。
ただし、ここから売却にかかる諸経費などを差し引く必要があるため、実際に得られる利益は売却価格よりも低くなってしまいます。

売却益には税金がかかる

不動産を売却したときに利益が出たときには、その売却益に対して所得税(2037年12月31日まで復興特別所得税が課税)と住民税が課されます。
このような課税対象となる売却益を「譲渡所得」といい、売却益に課される税金は総称して「譲渡所得税」と呼ばれます。
また、譲渡所得税の税率は不動産の所有期間が5年以下(短期譲渡所得)か5年超(長期譲渡所得)かで異なり、長く所有していた方ほど優遇される仕組みです。

●短期譲渡所得:39.63%
●長期譲渡所得:20.315%

売却益が出たら確定申告が必要

不動産の売却で利益が出たときには、不動産を売却した翌年の2月16日~3月15日までの間に確定申告をおこなう必要があります。
会社員の方は、勤め先の年末調整で所得税額が確定し、あわせて納税もおこなわれます。
原則確定申告は不要ですが、譲渡所得税は分離課税所得であり、給与所得とは別に計算しなければなりません。
そのため、不動産を売却して利益が出たときに確定申告をおこなわないと、税務署から指摘を受けるおそれがある点に注意が必要です。
逆に不動産の売却で損失が出たときにも、後述する控除や損益通算を受けるために確定申告は必須となります。

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不動産の売却益の計算方法

不動産の売却益の計算方法

売却益を正確に把握するためには、どのように計算されるのかを理解する必要があります。
ここでは、減価償却費や課税譲渡所得の仕組みを含めた具体的な計算方法を解説します。

売却益(譲渡所得)の計算式

売却益の計算式は「譲渡価格(売却価格)-取得費-譲渡費用」です。
売却価格は、その名のとおり不動産を売却したときの金額です。
取得費は、不動産の購入時にかかった物件価格や仲介手数料、登記費用などを指します。
譲渡費用は売却時にかかった仲介手数料や測量費、広告費などの諸費用のことです。
売却益を正確に計算するには、取得費と譲渡費用の把握が欠かせません。
不動産購入時、および売却時の領収書などをすべて集めたうえで計算しましょう。
なお、譲渡所得から後述する特別控除分の金額を差し引くことが可能です。
こうして譲渡所得から特別控除分の金額を差し引き、実際に譲渡所得税の課税対象となる金額を「課税譲渡所得」と呼びます。

減価償却費とは?

不動産のうち、建物部分は年々価値が下がっていきます。
これを会計上で処理する方法が「減価償却費」です。
売却益を求める計算式に取得費を算入するときには、建物価格から減価償却費を差し引いた金額が使われます。
減価償却費の計算式は「建物の購入価格×0.9×償却率×経過年数」です。
償却率は木造で0.031、軽量鉄骨造で0.025、鉄筋コンクリート造で0.015と定められています。
たとえば3,000万円で購入した木造の建物に10年住んでいたときの減価償却費は「3,000万円×0.9×0.031×10=837万円」であり、この金額を取得費として計上できます。
減価償却を行わないと実際よりも高い利益が出たと見なされ、税額が高くなりかねないため注意が必要です。

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不動産売却時にかかる譲渡所得税を節税する方法

不動産売却時にかかる譲渡所得税を節税する方法

不動産の売却益が出たケースでも、国の制度を活用すると税金の負担を軽減できます。
ただし、すべてのケースで適用されるわけではないため、自分が要件を満たしているかを事前に確認しておくことが大切です。
ここでは、不動産の売却益が出たときにかかる譲渡所得税を節税する方法を解説します。

節税方法①マイホームを売ったときの特例を活用

マイホームを売却するときには、譲渡所得から最大で3,000万円を控除できる「マイホームを売ったときの特例」を利用できます。
この特例を使うと、売却益が3,000万円以内に収まれば譲渡所得税は課されません。
たとえ売却益が3,000万円を超えても、大きな節税効果が見込めます。
ただし、この特例を利用できるのはあくまでもマイホームの売却時に限ります。
実際に住まなくなってから3年後の12月31日までに売却しないと、適用できない点に注意しましょう。
また、売却する前年および前々年に同様の控除を受けていないこと、家族や同居親族などへの売却ではないことなどの要件も満たす必要があります。
なお、マイホームを売ったときの特例を適用するには、不動産を売却した翌年の確定申告が必須です。
自動的に特例が適用されるわけではないため、注意が必要です。

節税方法②軽減税率の特例

所有期間が10年を超えるマイホームを売却するときには、長期譲渡所得に課される税率が軽減される軽減税率の特例が適用されます。
具体的には、譲渡所得のうち6,000万円以下の部分の税率が14.21%にまで軽減されるので、相当の節税効果が期待できます。
また、前述のマイホームを売ったときの特例との併用も可能です。
ただし、マイホームを売ったときの特例と同様、自分が住んでいた家屋以外は対象とはなりません。

節税方法③損益通算・繰越控除の特例

マイホームの買い替えにともなって売却損が発生したときには、一定の要件を満たすと「居住用財産を買い替えた場合の譲渡損失の損益通算および繰越控除の特例」を利用できます。
損益通算とは、その年に発生した利益とほかの所得の損失分を差し引ける制度です。
この特例を使うと、マイホームの売却で生じた譲渡損失を最大3年間にわたって、給与所得などから差し引くことが可能です。
たとえば、給与所得が600万円の方が不動産の売却で200万円の損失を負ったとき、次年度の課税所得を400万円と見なして所得税を減らせる仕組みとなっています。
ただし、この特例を使うには、売却した年の1月1日時点で所有期間が5年超え、10年以上の住宅ローンを利用して新たなマイホームを購入することなどの要件を満たす必要があります。
基本的に、不動産の売却で損失が出たときには譲渡所得税は課されないため、確定申告をする必要はありません。
しかし、確定申告をしなければ各種特例は適用されないため、売却益が発生したかどうかにかかわらず、住所地を管轄する税務署で期限内に手続きをおこなうことをおすすめします。

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まとめ

売却益とは不動産を売却したときに発生する利益であり、課税対象となります。
売却益を計算するには、不動産の売却価格から減価償却費を含めた取得費、譲渡費用、特別控除などを差し引く必要があります。
不動産を売却するときに課される譲渡所得税を少しでも節税したい場合、事前に自分が使える特例がないかどうかを確認しておくことが大切です。