不動産売却の広告方法は?種類と費用負担のルールを解説
不動産会社へ売却を依頼すると、ポータルサイトやチラシなどを使って買主を探す販売活動が行われます。その際、「どこまで物件情報が公開されるのか」「広告費を別途支払う必要があるのか」と不安に感じる方もいるでしょう。
不動産売却の広告方法は、インターネット広告・紙媒体・レインズ・現地看板などが中心です。通常の広告やレインズ登録などの費用は原則として不動産会社が負担しますが、売主が特別な広告を依頼した場合などは費用が発生することがあります。
広告方法と費用負担のルールを確認したうえで、媒介契約を検討することが大切です。
目次FAQ
不動産売却ではどのような広告方法が使われますか?
インターネット広告・紙媒体・レインズ・現地看板などがあり、物件や売却方針に応じて組み合わせて販売活動を行います。
売主が広告費を負担するのはどのような場合ですか?
売主が特別な広告を依頼した場合や、一定の場合に媒介契約の履行に要した費用の償還を求められる場合があります。
不動産売却で使われる4つの広告方法
不動産売却では、インターネット広告・紙媒体・レインズ・現地看板などを使って買主を探します。それぞれ情報が届きやすい相手や公開範囲が異なるため、売却方針に合わせて使い分けることが大切です。
| 広告方法 | 主な媒体・仕組み | 届きやすい相手 | 公開範囲の特徴 |
|---|---|---|---|
| インターネット広告 | ポータルサイト、自社サイト、Web広告、SNSなど | インターネットで物件を探す人 | 広い範囲へ公開しやすい |
| 紙媒体 | 新聞折込、ポスティングチラシ、新聞広告など | 周辺地域で物件を探している人 | 配布地域を絞りやすい |
| レインズ | 不動産会社間の物件情報共有システム | 他の不動産会社を通じて物件を探す人 | 不動産会社間で情報を共有する |
| 現地看板 | 売地・売物件などの看板 | 現地周辺を訪れる人 | 物件周辺で売却中と分かりやすい |
インターネット広告
不動産ポータルサイトや不動産会社の自社サイトなど、インターネットを利用した広告は代表的な方法です。
物件情報を掲載して購入希望者からの問い合わせを待つほか、Web広告やSNS広告、不動産会社の公式SNSで物件を紹介する方法もあります。
紙媒体広告
新聞折込やポスティングチラシ、新聞広告などを利用する方法です。配布地域を限定できるため、物件周辺で住宅や土地を探している人へ情報を届けたい場合に活用されます。
レインズへの登録
レインズは、国土交通大臣の指定を受けた不動産流通機構が運営する、不動産会社間の物件情報共有システムです。
売却における専属専任媒介契約では媒介契約締結日の翌日から5日以内、専任媒介契約では7日以内に登録する義務があります。
不動産会社の休業日とレインズの休止日は日数に含まれません。一般媒介契約には一律の登録義務はありませんが、契約内容によって登録できます。
専属専任媒介契約
5日以内
専任媒介契約
7日以内
参照:公益財団法人東日本不動産流通機構「媒介契約制度」(2026年9月3日確認)
現地看板
売却する土地や建物に看板を設置し、現地周辺を通る人へ売却中であることを伝える方法です。
「近隣の人に売却を知られたくない」という場合は、看板やチラシを含め、どの媒体へどの程度情報を公開するのかを媒介契約時に不動産会社へ相談しましょう。
不動産広告には掲載ルールがある
不動産広告では、著しく事実と異なる表示や、実際より著しく優良・有利であると誤認させる表示が禁止されています。また、未完成の新築住宅などは、必要な建築確認や開発許可を受ける前に広告を開始できません。
「絶対」「日本一」「最高」「格安」などの表現にも使用条件があります。合理的な根拠が必要となるほか、「最高」「格安」などは根拠となる事実の併記も必要です。単語だけを一律に禁止する仕組みではなく、表示内容を客観的に裏付けられるかが重要です。
参照:公益社団法人首都圏不動産公正取引協議会「特定用語の使用基準」(2026年9月3日確認)
参照:公益社団法人首都圏不動産公正取引協議会「広告表示の開始時期の制限」(2026年9月3日確認)
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無料査定を依頼する|ダイアロー株式会社通常の売却活動で行われる広告であれば、その費用を売主へ別途請求するのが原則ではありません。指定流通機構への情報登録、通常の広告、物件調査などの費用は、不動産会社側が負担します。
広告費の基本的な考え方
「広告費は仲介手数料に含まれている」と説明されることもありますが、広告費が仲介手数料の法定の内訳として定められているという意味ではありません。
通常の販売活動に伴う広告費などは不動産会社が負担し、売主が仲介手数料とは別に通常広告費を追加で支払う仕組みではない、と理解すると分かりやすいでしょう。
参照:国土交通省「宅地建物取引業法の解釈・運用の考え方 令和8年4月1日施行版」(2026年9月3日確認)
広告費用を売主が負担するケース
通常の広告費は不動産会社負担が原則ですが、売主が特別な広告を依頼した場合などは費用を求められることがあります。また、専任媒介契約や専属専任媒介契約では、契約違反など一定の場合に契約履行のために要した費用の償還を求められることがあります。
売主が特別な広告を依頼した場合
売主が通常の販売活動とは別に、特別な広告を依頼した場合は、その費用を負担することがあります。
たとえば、売主の希望によって通常とは異なる広告を特別に実施するケースなどです。ただし、広告媒体の種類だけで売主負担になると決まるわけではありません。
国土交通省は、不動産会社が依頼者から特別な広告を依頼された場合、請求する費用の見積りをあらかじめ説明してから実施すべきとしています。
媒介契約の履行に要した費用を請求される場合
媒介契約を途中で解除しただけで、必ず広告費を請求されるわけではありません。
標準媒介契約約款では、依頼者の契約違反など一定の場合に、不動産会社が契約の履行に要した費用の償還を請求できる規定があります。
その場合も、販売活動に要した広告費や通信費、現地案内交通費などについて明細書を作成し、領収書等で金額を立証して請求する考え方が国土交通省から示されています。
広告費などを請求された場合は、次の項目を確認しましょう。
- 売主自身が特別な広告を依頼したか
- 費用の見積りを事前に確認したか
- 実際に発生した費用や明細を確認できるか
- 媒介契約の種類や費用請求の根拠を確認したか
参照:国土交通省「宅地建物取引業法の解釈・運用の考え方 令和8年4月1日施行版」(2026年9月3日確認)
まとめ
不動産売却では、インターネット広告・紙媒体・レインズ・現地看板などを組み合わせて買主を探します。広告方法によって情報が届く相手や公開範囲が異なるため、売却方針に合わせて選ぶことが重要です。
通常の広告やレインズ登録などに必要な費用は、原則として不動産会社が負担します。ただし、売主が特別な広告を依頼した場合や、媒介契約上の一定の条件に該当する場合には、費用負担が生じることがあります。
媒介契約を締結する前後には、「どの広告方法を使うのか」「どこまで物件情報を公開するのか」「追加費用が発生する広告はあるのか」を不動産会社へ確認しましょう。
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